研究課題/領域番号 |
09480234
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 東京大学 (1999) 理化学研究所 (1997-1998) |
研究代表者 |
森 憲作 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60008563)
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研究分担者 |
長尾 伯 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50281647)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | OCAM / ゾーン / 軸索投射 / 嗅球 / 小脳プルキンエ細胞 |
研究概要 |
1.主嗅覚系、私達は特定のゾーンの嗅細胞の軸索に特異的に発現する新規の細胞接着分子OCAMをみいだした。OCAMを発現した嗅細胞軸索は、主嗅球の腹外側ゾーンの糸球へと選択的に投射していた(ゾーン間遺択的神経連絡)。私達は、OCAM以外の細胞接着分子の中から嗅細胞軸索の特定のサプセットで発現する分子を探索し、BlG-2とNeuropilin-1の二種類の細胞接着分子を見い出した。これらの細胞接着分子の発現パターンの解析から、嗅球の糸球層における細胞接着分子によるマップ(CAMマップ)と匂い受容体表現マップとの間に正確な対応があることが明らかになった。2.副嗅覚系、OCAMは鋤鼻感覚上皮の二つのフェロモン受容体発現ゾーンの内、表層ゾーンの感覚細胞軸索に発現していたが、深層ゾーンの感覚細胞には発現していなかった。OCAMを発現した鋤鼻感覚細胞軸索は、副嗅球の吻側ゾーンへと選択的に投射していた(ゾーン間選択的神経連絡)。発達期の副嗅球では、吻側ゾーンの僧帽細胞はOCAMを発現しないが、尾側ゾーンの僧帽細胞はOCAMを発現していた。さらに、副嗅球には、いくつかの鋤鼻神経サブセット投射ドメイン(CAMドメイン)から構成されている「フェロモン受容体マップ」が存在することが示唆された。3.小脳、OCAMは胎生後期および生後初期の小脳では、Purkinje細胞のサブセットに発現し、OCAM陽性のPurkinje細胞はパラサジタルゾーンを形成していた。抗OCAM抗体を用いた免疫組織化学や、OCAM遺伝子の下流にマーカー分子であるtauLacZをつないだマウスを用いて、Purkinje細胞軸索の小脳核への投射パターンを解析し、ゾーン間選択的軸索投射の発達に伴うダイナミックな変化を見い出した。4.OCAM欠損マウスの作成、Gene targeting法を用いて、OCAM遺伝子を欠損したマウスを作成した。
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