研究課題/領域番号 |
09480236
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
八尾 寛 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00144353)
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研究分担者 |
阿部 高明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80292209)
梅宮 正志 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50271911)
河 和善 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70125839)
石井 邦明 山形大学, 医学部, 助教授 (10184459)
佐伯 修一 愛媛大学, 保健管理センター, 教授 (80145078)
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キーワード | アドレナリン性受容体 / cGMP / グアニル酸シクラーゼ / G-キナーゼ |
研究概要 |
前年度までの研究から、ニワトリ胚毛様体神経節の巨大シナプス前終末において、ノルアドレナリンがα-アドレナリン性受容体ともβ-アドレナリン性受容体とも異なる未知のアドレナリン性受容体(GC-アドレナリン性受容体)を介して、グアニル酸シクラーゼ→cGMP→G-キナーゼカスケードを活性化することを明らかにした。昨年度の研究結果は、この受容体が膜結合型グアニリル酸シクラーゼであることを示唆する。本年度は、GC-アドレナリン性受容体cDNAをクローニングし、構造を決定することを試みた。毛様体神経節の巨大シナプス前終末の胞体は中脳Edinger-Westphal(EW)核に存在するので、孵卵14日のニワトリ胚の中脳をスライスし、実体顕微鏡下にEW核を同定し、パンチアウトした。約300個のEW核をホモゲナイズし、RNAを20μg抽出した。このRNAから逆転写によりcDNAを作成した。膜型および可溶型グアニル酸シクラーゼの酵素活性部位のアミノ酸構造間で高度に保存されている配列に注目し、Forward,ReverseそれぞれのオリゴDNAプライマーをデザインした。これらを用いて、逆転写により得られたEW核cDNAをテンプレートとしてPCR増幅し、28個のサブクローンを得た。これらの内、可溶型グアニル酸シクラーゼα_1,β_1,β_2のホモログと、膜型グアニル酸シクラーゼretinal guanylyl cyclase2(GC2F)のホモログを確認した。GC2Fは生理的なリガンドの知られていないいわゆるorphan receptorなので、これがGC-アドレナリン性受容体そのものであるのかは今後の研究課題である。
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