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1997 年度 実績報告書

生体内ラジカル反応解析のための機能性デンドリマ-の開発とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 09480249
研究機関山形大学

研究代表者

尾形 健明  山形大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50091830)

研究分担者 横山 秀克  山形顕テクノポリス財団, 生物ラジカル研究所, 主任研究員 (10281619)
佐藤 慎吾  山形大学, 工学部, 助教授 (30215793)
上田 充  山形大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20007199)
キーワードデンドリマ- / ニトロキシルラジカル / TEMPOL / ESR / in vivo / アスコルビン酸
研究概要

生体内ラジカル反応の機構解明を目指して,スピンプローブ剤を用いるin vivo ESR法の研究が行われている.これまではスピンプローブ剤にニトロキシルラジカルが多用されてきたが,臓器・組織への特異的集積性に乏しく生体内全体に広く拡散するために,目的部位のスピンクリアランス(酸化還元力)に関する情報が得にくい欠点があった.本研究では,内部にスピンプローブ剤を包含させたデンドリマ-がこの問題を解決する新規プローブ剤になりうると考え,TEMPOLラジカルを取り込ませたデンドリマ-を合成した.
第五世代のポリ(プロビレンイミン)デンドリマ-とTEMPOLをジメチルスルホキシド中で攪拌し.この溶液にN-tBOC-L-フェニルアラニン,無水フタル酸を加えることによりTEMPOLを包含した水溶性デンドリマ-(Den-Phe-phth)を合成した.包含されたTEMPOLの分子数は1分子のデンドリマ-に対し0.8個であった.
スピンプローブ剤としての性質を調べるため,TEMPOLを含んだデンドリマ-(Den-Phe-tBOC)のアスコルビン酸ナトリウムによる還元反応速度をX-バンドESR法により測定した.その結果,TEMPOL単独と比べて還元反応速度が3.8倍低下した.次に,Den-Phe-phthの水溶液をラット腹部に皮下投与した後,L-バンドESR法で投与部位のラジカル濃度の径時変化を調べたところ,4-カルボキシTEMPOの単独投与に比べてラジカルの濃度の減少が11倍遅いことが分かった.この結果は,このデンドリマ-が投与部位に止まり,その部位のみのの酸化還元的環境を反映したものと考えられる.
現在,糖鎖を用いて末端を修飾したデンドリマ-を合成し,生体組織への特異的集積性を検討中である.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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