研究概要 |
1. リニアモータの設計・試作 この人工心臓のキーコンポーネントであるリニアモータ(LPM-98-1)が神鋼電機との共同研究によって97年末に試作完了した。このリニアモータは,可動子,固定子ともパーメンジュールで構成されており,かつ小型リニアセンサが装着可能な構造とした。このリニアセンサを利用したフィードバック制御によって,広い拍動数範囲において高推力を発生できるユニークなリニアモータとした。 2. リニアセンサの試作 一片の大きさが3mm×40μmの磁気抵抗素子を用いた小形リニアセンサを三協精機との共同研究に基づいて完成させ,リニアモータの支持機構に組み込んだ。 3. リニアサーボモータの動特性 上記のリニアモータにリニアセンサを組み込んだリニアサーボモータを完成させた。可動子の速度150mm/s(120beats/min相当)において,フィードバック制御の有無における動推力は67Nと48Nであり,フィードバック制御を行なうことで40%の動推力の向上が図れた。また,フィードバック制御を行なった場合の動推力の低下は,小形リニアセンサの振動が原因であり,現在その対策を行なっている。 4. 研究論文 本研究の基盤となる“フィードバックをもつリニアパルスモー夕の動特性解析"に関して2件の国際会議(1998 International Conference on Power Electronicsおよび1998 International Conference on Power Electronics drives and Energy Systems for Industrial Growth)で発表した。
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