• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

女性事務補助職の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09490020
研究機関京都大学

研究代表者

日置 弘一郎  京都大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70114022)

研究分担者 山本 匡  国立民族学博物館, 助手 (40262381)
小川 真理  熊本学園大学, 商学部, 講師 (80271443)
宇野 斉  流通科学大学, 情報学部, 助教授 (70262491)
三井 泉  帝塚山大学, 経済学部, 教授 (00190679)
筒井 清子  京都産業大学, 経営学部, 教授 (30065768)
キーワード女性事務補助職 / 就業継続 / 家族内世代間支援 / 身分
研究概要

初年度は、女性事務補助職についての基礎的研究として、事務補助職の聞き取り調査を中心におこなった。女性事務補助職は、職場に中で固有に位置づけられることが多く、これが制度的に一般職の身分を構成している。いくつかの企業では、事務補助として位置づけるのではなく、それぞれが単位業務を割り当てられ、事務補助の作業、例えば、ワードプロセッサーによる清書作業や、書類作成のためのデータ入力などについての専門家を持たず、どのようなエリートであってもすべて自分でこなすことを要求するタイプの企業も存在する。しかし、このような企業はそれほど多くなく、一般には事務補助職を置くことが普通であることが明らかにされた。
聞き取り調査の結果は、職務に関しては地域差は抽出できず、他方で就業継続に関しては地域差が現れた。これはこれまでの調査結果から、主として家族の様式が異なっていることに対応するものと考えられる。三世代以上の同居が多数である北陸において、世代間の相互援助によって就業の継続が可能になることが明らかにされた。これに対して、首都圏では三世代同居や家庭内の世代間の相互扶助は容易ではなく、結果として育児や介護などの必要が生じた場合に就業継続が困難になることが明らかにされた。
職務上の能力をどこで調達するかについて、ほとんどの場合がオン・ザ・ジョブ・トレーニングによるもので、大学等の教育機関でのOA教育はさほど意味を持っていないことも調査結果から明らかである。企業の研修が非常に大きな意味を持ち、事務補助職の生産性に関しても、新人研修などの形の研修が大きなウェイトを示していると考えられる。しかし、採用後の研修はそれほどおこなわれておらず、機器の導入などに伴う研修程度になる。この点では、派遣社員の方がより研修頻度は高く、生産性に関わる訓練がなされている。
次年度はこれらの結果を、質問紙調査の形で確認する予定である。

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi