研究分担者 |
太田 伸生 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (10143611)
武田 淳 佐賀大学, 農学部, 教授 (20045066)
高木 正洋 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (60024684)
小野 雅司 国立環境研究所, 環境健康部, 室長 (80125228)
石井 明 自治医科大学, 教授 (40012752)
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研究概要 |
東南アジアからオセアニア島嶼国地域に流行するマラリアやデング熱の地理空間的な解析を目的に,平成9年度はインドネシア・ロンボク島およびソロモン諸島・ガダルカナル島のマラリアと,インドネシア・スラバヤ市のデング熱を対象とした。 1)インドネシア・ロンボク島の植生とマラリア分布: インドネシア・ロンボク島の4つの集落を対象に1992年よりマラリア免疫学調査を5年間実施した。調査は住民のマラリア感染と発生源のマラリア媒介蚊の幼虫を調査したもので,マラリア感染と媒介蚊の発生量を今年度新しく開発したプログラムで空間解析し,伝播危険地域を推定した。 2)ソロモン諸島・ガダルカナル島住民の行動様式とマラリア対策: 1990年よりガダルカナル島タディンボコ地区の集落を対象にマラリア調査および対策を実施している。マラリア伝播には媒介蚊への供給源となる学童の生殖母体保有者の分布がカギとなるため,調査地内の小学生との居住家屋と感染状況を地図上に描画し,学童の行動様式の調査を開始した。学童の住居環境,行動習慣,マラリア感染を解析し,より効率的なソロモン諸島国におけるマラリア対策法の確立を目指す。 3)インドネシア・スラバヤ市のデング熱の帰節消長とデング熱対策: スラバヤ市では季節変動はあるものの継続的なデング熱の流行が視察されている。スラバヤ市のすべての症例はスラバヤ市衛生局に登録されており,今回はその写しを取り寄せ,経時的に解析した。
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