研究課題/領域番号 |
09490025
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
川端 眞人 神戸大学, 医学部, 教授 (30175294)
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研究分担者 |
高木 正洋 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (60024684)
小野 雅司 国立環境研究所, 環境健康部, 室長 (80125228)
石井 明 自冶医科大学, 教授 (40012752)
太田 伸生 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (10143611)
武田 淳 佐賀大学, 農学部, 教授 (20045066)
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キーワード | マラリア / デング熱 / インドネシア / スラバヤ / ロンボク島 / ソロモン諸島 / ガダルカナル島 / 地理情報システム |
研究概要 |
東南アジアおよびオセアニア島嶼国に流行するマラリアやデング熱/出血熱など蚊媒介感染症は流行国の病気負担が多大で対策が急務である。しかし、対策の決定的な方策はなく、現状ではプライマリヘルスケアの一環として迅速診断と早期治療(患者管理)が実用的な手段であるため、これら感染症の流行予測が対策のカギとなる。本研究は野外調査で得られた感染者・媒介昆虫・病原体の情報をデータベースにリモートセンシング画像や自然地理情報を含め、地理情報システム(GIS)を応用した空間解析から媒介昆虫や感染の動向予測を試みるものである。本研究期間はソロモン諸島国マライタ島、タイ国ミャンマー国境でのマラリア、インドネシア国スラバヤ周辺のデング熱/出血熱、タイ国メコン川流域の腸間寄生虫症を対象疾患と対象地域として調査を継続した。 昨年まで調査を継続していたソロモン諸島国ガダルカナル島では部族間緊張が高まり、襲撃占拠事件が頻回に勃発したためガダルカナル島での調査では不可能と判断され、マライタ島に調査地を変更した。マライタ島では島民の帰還により人口が1.5倍に増加し、人口圧力によるマラリア対策を含む医療サービスの破綻が懸念され、関連資料を収集した。インドネシア国ロンボク島では、すでに作成した媒介蚊幼虫の推定数値モデルのロンボク島全域へ応用を試みる計画であったが、同国の宗教紛争が飛び火したため来年度に延期した。データベース資料として、スラバヤ近郊でのデング熱/出血熱での調査、タイ国メコン川流域の小学生を対象に寄生虫感染者にみる行動生活様式、タイ・ソロモン諸島国・パプアニューギニアの熱帯熱マラリアMSP1多型性の頻度分布を解析し、東南アジアおよびオセアニア島嶼国にみる感染症のデータベースを作成した。
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