本研究の目的は、いじめ防止のためのプログラムの開発である。オーストラリア版に基づく日本語版の開発の後、1年以上かけて実際に試行を行い、1998年12月には茨城での取り組みを完了した。 この間の経緯については、時事通信社より刊行した滝充著『学校を変える、子どもが変わる』の中でも1章を割いてとりあげている。経過報告については、『学校経営』、『教職研究』等の教育雑誌でも、随時、行ってきた。 この間の研究遂行に当たり、7月には中間の視察をかねる形でオーストラリア版のプログラム開発者であるP.スリー博士を招いて中学校を訪問し、研究の進捗状況についてのレビューを受けた。それに先立つ4月末には、試行の結果についてのレビューと、7月の打ち合わせのため、滝がP.スリー博士をオーストラリアに訪問した。 なお、プログラム開発の成果を積極的に公開するため、国立教育研究所が主催する「生徒指導国際フォーラム」において、このプログラムを取り上げた。タイトルは「ピース・メソッドによるいじめ防止の取り組み」というもので、当日は教職員や一般の保護者など180名が参加し、盛況であった。この会については、日本教育新聞、教育新聞、内外教育、現代教育新聞、朝日イブニングニュースが報じた。
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