研究課題/領域番号 |
09551013
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
壇辻 正剛 京都大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (10188469)
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研究分担者 |
堂下 修司 龍谷大学, 理工学部, 教授 (00025925)
河原 達也 京都大学, 大学院・情報学研究科, 助教授 (00234104)
梅崎 太造 中部大学, 工学部, 助教授 (40193932)
清水 政明 京都大学, 総合情報メディアセンター, 助手 (10314262)
新保 仁 茨城大学, 工学部, 助手 (90311589)
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キーワード | 音声分析 / フィールドワーク / 音声認識 / 音声データベース / 正規化 / 開口度 / 円唇度 |
研究概要 |
音声学、言語学の知見を音響工学や音声情報処理、画像情報処理に応用して、海外でのフィールドワークや国内での方言調査に効果を発揮すると期待される超小型軽量の音声分析装置の開発を目指して研究活動を推進した。コンピュータによる音声分析や音声認識技術、画像情報処理技術を応用して、野外活動に適したデジタル録音と音声分析支援システムの開発を試みた。(1)インフォーマントが発話した音声を音響分析すると共に、音声認識技術を活用して、音声認識の処理を施し、音声データベース中の標準発音とのずれを提示し、矯正するシステムの開発を行った。(2)フィールドワークでの音声分析に適したソフトウエアの開発に関する検討を進め、研究を推進するための準備段階として必要な分析対象の諸言語の音声データの収集、編集を継続して行い、既存の音声データベースを活用すると共に、独自に収集、編集を試みた。(3)研究の一環として話者の個人差の正規化の研究も試みた。(4)インフォーマントから収録した分析用の音声を利用してその場で音声データベース化の準備ができるように、音声ファイル化、ラベリング等の処理が敏速に行えるような研究を進めた。(5)インフォーマントが発音した音声の音響分析から声道予想図、声道断面図等の調音事象への復元を試みた。これらの変換は結果から原因への推測であり、1対1には対応しないがある程度復元可能である。入力母音に対する舌の前後位置や高低位置等の声道予想図をグラフィック処理して、提示する研究を進めた。さらには、(6)舌の状態や動的変化の研究に加えて、口唇の調音状態をコンピュータで処理する研究を推進した。唇の内側の開き具合を測定し、横の開きと縦の開きから開口度と円唇度を測定する予備的な研究を試みた。
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