研究課題/領域番号 |
09554001
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
長瀬 道弘 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70034733)
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研究分担者 |
杉本 充 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60196756)
内田 素夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10221805)
大和 健二 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70093474)
西谷 達雄 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127117)
井川 満 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80028191)
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キーワード | ウェーブレット / 画像処理 / 多重解像度解析 / フレーム / ガボール変換 |
研究概要 |
本研究は歴史的には工学の問題の定式化において基本的な役割を担うウェーブレット理論の関数解析的な研究と、その実用的な分野へのより一般的な適用可能性について探るというものである。 これまでのウェーブレット理論は多くは1次元的な取り扱いであるが、本研究においては2次元またはそれ以上の関数を分解するウェーブレット関数を構成して画像処理や音声データの圧縮などへの応用を考えているものである。昨年度はカナダ・オタワ大学教授マクドナルド教授を招待し本研究に関するレビューを受けさらに、同氏の最近の研究課題である待ち行列理論や大偏差理論の電話回線の効率的な運用への応用などについて話を聞いたが、今年度は中国の黄達人教授(淅江大学副学長)の来日に際して同教授を招待し同氏の研究課題でもある多重ウェーブレット理論について討論するなど外国の研究者との交流を行った。さらに今年度ほの研究成果は、ドイツ・ポツダム大学で8月に行われた研究集会で分担者の一人である芦野隆一(大阪教育大学)が発表した。 国内においては、画像処理や通信理論への実用を試みるための計算機ソフトや液晶モニターを購入した。 数学的には1次元の空間でのウェーブレット理論はかなり充実しており、また歴史的な経緯からその工学的な応用についても様々な局面で行われている。本研究課題の「多重ウェーブレット理論」は、数学的にもあるいは工学的な応用についてもあまりなされていないのが現状である。しかしながら、これまでのウェーブレット理論の工学的な応用に関する情報を得てさらに工学に応用するために、国内の様々な研究集会にも積極的に参加し成果を得ている。
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