研究課題/領域番号 |
09554007
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
橋本 治 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50092292)
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研究分担者 |
高橋 俊行 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50281960)
田村 裕和 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10192642)
前田 和茂 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20125652)
佐々木 修 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (30178636)
藤井 優 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30302079)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 大強度粒子ビーム / 位置情報 / MWPC / 高計数率 / 高集積度前置増幅器 |
研究概要 |
本研究の目的は大強度下で粒子軌跡を測定し可視化する検出器システムを開発することにある。 このため、 (1)0.5mm多芯比例計数チェンバー(MWPC)を製作し、その性能を研究した。 (2)MWPCのための32ch前置増幅器システムを設計製作した。 (3)0.5ピッチのシリコンストリップ検出器を製作し、どの程度高い放射線環境下でシステムが動作するかを調べた。 我々はこれまで2.5mmドリフトチャンバーを大強度のπ中間子やK中間子ビームによる様々な実験に用いてきた。しかしながら、今後さらに大強度の二次ビームが得られるようになるので、そのような条件のもとで動作する高位置分解能を持つ検出器が非常に重要となっている。0.5mmMWPCは2.5mmドリフトチェンバーに比較してワイヤーあたりの計数率が一桁低くなり10倍の強度のビームを扱えるようになる。しかも、位置分解能もさらによくなることが期待される。 製作された0.5mmMWPCはAr-イソブタンを主成分とするガスでテストされマジックガスを用いると十分の性能が得られることが明らかとなった。また、これまで用いられてきた前置増幅器に比べ2倍の集積度を持つシステムが4chのアンプーシェーパーディスクリICを用いて開発され今後集積度の高いMWPC読み出し回路として使われることが明らかとされた。さらに、0.5mmピッチのシリコンストリップ検出器が48チャンネルのASIC読み出しシステムと一体化して製作され、電子スペクトロメータ用の高計数率焦点面検出器として利用できるコンパクトな粒子軌道可視化装置の実用化に成功した。
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