研究課題/領域番号 |
09554015
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
西谷 龍介 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (50167566)
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研究分担者 |
西垣 敏 九州工業大学, 工学部, 教授 (60126943)
丸野 茂光 三菱電機株式会社, 先端技術総合研究所, 主幹
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | STM / 光電子放出 / トンネル顕微鏡 / 局所磁性 / ナノスケール / 局所物性 / 微粒子 / 表面プラズモン |
研究概要 |
・局所光電子スペクトル空間マッピング装置の製作 局所領域の電子状態密度測定ために、STMを用いた局所領域の紫外光電子放出測定装置を製作した。光電子放出の測定は、励起光源としてArイオン共鳴線(11.8eV)を用い、光電子電流はSTM探針を用いて測定した。STM探針に流入する光電子のエネルギーはSTM探針の電位(STMバイアス)により制御した。また流入する光電子の測定領域を極微小領域に制限するために、STM探針の先端以外を絶縁体でコーティングして探針先端近傍の光電子が測定できるようにした。 ・局所光電子放出分布測定 STMを用いた局所光電子分光測定装置を製作しその初期実験を行った。本研究により、初めて真空中における光電子放出空間分布を測定することができた。光電子放出空間分布像は、STMにおける設定電流に依存し、設定電流を小さくすると、光電子放出特有の像が観測された。光電子電流は、試料探針間距離Zに対してZ^2に反比例して減少した。このことは、光電子は探針先端直下の狭い領域から放射状に放出していることを意味する。これは、STM探針における光電子検出領域の立体角の距離Zに対する変化として説明される。この現象を説明するために探針試料間における電界強度分布の解析を行った。電界は探針先端に集中しておりこのことが、光電子電流の探針先端での集中の原因と解釈した。現在のところ、本光電子放出測定装置の空間分解能として100Å程度の分解能を得る事ができた。
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