電子線描画装置を用いて、インターディジタル(櫛型)電極を作成し、第3音波検出器とした。超流動ヘリウム3薄膜上での第3音波検出の実験を行うことができた。ヘリウム4での予備的な実験では以前にフランスのグループで行われたものと同等の感度を得ることができた。 その結果を踏まえて、超流動ヘリウム3薄膜での第3音波探索に着手した。10kHz程度の周波数領域で、〜10μm波長の第3音波を探索したが、まだ検出には至っていない。しかし、超流動転移と思われる、流動性の急激な回復を見出し、フィルムフローがおきていることが明らかになった。 今後、櫛型電極の形状を変更し、ヘルム-ホルツ共鳴器に相当するものを作り、ヘリウム3薄膜の超流動特性を明らかにして行く予定である。
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