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1997 年度 実績報告書

カルボラン含有MRI造影剤の合成と応用

研究課題

研究課題/領域番号 09554034
研究機関東北大学

研究代表者

山本 嘉則  東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (60029519)

研究分担者 中村 浩之  東北大学, 大学院理学研究科, 助手 (30274434)
キーワード中性子捕捉療法 / ガドリニウム / DTPA / ホウ素キャリアー / カルボラン / MRイメージング
研究概要

ホウ素中性子捕捉療法に於いて、最もガン細胞内のホウ素濃度が高いときに中性子照射を行うことが治療効果を上げる鍵となるが、現在まで生体内でのホウ素分布を経時的に観測する方法はない。我々は、脳のMRイメージングに利用されているGd-DTPA(“マグネビスト"の名で上市)を^<10>Bキャリアーに導入した、ガドリニウム-ジメチレントリアミン五酢酸-カルボラン複合体を設計し、合成に成功した。このことにより今まで困難とされていた投与後の生体内における^<10>Bキャリアーの分布及び濃度をMRイメージングにより連続的に即時に測定できるようになる。本研究では、この新世代^<10>Bキャリアーであるガドリニウム-ジメチレントリアミン五酢酸-カルボラン複合体の動物実験を目指して大量合成をおこなった。そして、既に臨床応用されているMRI造影剤マグネビストとの生体内における挙動の相違について検討した。担ガンラットに合成した化合物を投与した後、5分から60分MRイメージングにより生体内における分布を追跡した結果、マグネビストは、半減期20分で代謝されるのに対し、合成した化合物は60分後もそのコントラスト効果が見られた。また化合物は、腫瘍内だけでなく、肝臓、腎臓、肺といった内臓部分にも多く蓄積することが分かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Y.Yamamoto: "A New Synthetic Method of All Carboxylate-free DTPA Derivatives and Its Application to the Synthesis of Gd-Carborane Complex." Advances in Neutron Capture Therapy,Eds.B.Larsson,et.al.436-439 (1997)

  • [文献書誌] F.Girard: "Rat Tumor Imaging with B-10 Carborane Gadolinium Complex." Recent Advances in Biomedical Imaging,Ed.Y.Ishii et al.201-207 (1997)

  • [文献書誌] F.Girard: "MR Imaging of Rat Tumor with 10B Carborane Gadolinium Complex." Advances in Neutron Capture Therapy,Eds.B.Larsson,et.al.271-275 (1997)

  • [文献書誌] H.Nakamura: "TBAF Promoted Novel Reactions of ortho-Carboranes : Inter-and Intramolecular Addition to Aldehydes and Ketones,and Annulation via Enones and Enats." J.Am.Chem.Soc.120. 1167-1171 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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