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1998 年度 実績報告書

フラキノシン類の一般的な化学合成経路の開拓と新規抗腫瘍化合物の創製への展開

研究課題

研究課題/領域番号 09554045
研究機関東京工業大学

研究代表者

鈴木 啓介  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90162940)

研究分担者 藤本 克巳  三共(株), 活性物質研究所, 副主任研究員
大森 建  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (50282819)
松本 隆司  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70212222)
キーワードフラキノシン / 抗腫瘍化合物 / 化学合成
研究概要

フラキノシン類は放線菌の代謝産物として見出された殺細胞性の抗生物質である。その合成にあたっては、三連続不斉中心の立体選択的構築、多置換芳香族骨格の位置選択的構築、さらに立体障害のある芳香族、脂肪族部分の結合等の問題がある。9年度のまでの研究で、これらの問題のそれぞれに解決法を見出し、フラキノシンDの初の不斉全合成を達成している。
本年度の研究では、個々の合成手法にさらに改善を加え、フラキノシンD以外のフラキノシン類縁体さらにはその誘導体の合成を可能にする一般的合成経路の確立を目指し検討した。その結果、フラキノシンDと、それは側鎖部分の酸化度や幾何学配置の異なる類縁体、すなわち、フラキノシンA、フラキノシンB、フラキノシンHを一つの共通の合成中間体を経由して合成できる応用性の高い経路を開発することに成功した。これは、先に我々が開発したアルキン-コバルト錯体の還元的1、2転位反応を鍵反応として、先ず、ナフトフラン骨格と側鎖のC(10)位、C(11)位までを含むエポキシ化合物を合成し、これを共通中間体とし、それぞれの類縁体によって異なる側鎖の末端部分に相当するビニル金属反応剤を付加させて合成を完了するというものである。各ビニル金属反応剤の立体選択的合成法とエポキシドに対する付加反応を詳細に検討し、効果的な方法を開発した。
今後は、非天然誘導体の合成を行い、その活性評価を通じて、優れた活性を持つ化合物の創製を目指す。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 斉藤 丈: "Total Synthesis of the F aquinocins" Journal of the American chemical Society. 120・45. 11633-11644 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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