研究課題/領域番号 |
09554052
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研究機関 | 小山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
岸 浩 小山工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (60042529)
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研究分担者 |
永柳 衍 島津製作所(株), 第一分析事業部, 部長
藤井 敏博 国立環境研究所, 化学環境部, 上席研究官 (60109907)
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キーワード | 表面電離 / 運動エネルギー / イオン化エネルギー / 内部エネルギー / 超音速分子加速 / 質量分析 / エネルギー変換 / 正・負イオン |
研究概要 |
平成9年度における研究の進捗状況は以下の通り。 (1)主要設備:学内の機種選定委員会の審議を経て、以下の質量分析計を購入した。(平成9年9月末)島津製作所(株)ガスクロマトグラフ質量分析計GCMS-QP5050A形、質量範囲m/z10〜900、大容量ターボ分子ポンプ151L/sec及び、負イオンCIイオン源が付属している。 (2)装置の改造:超音速ノズルビーム法を用いた測定が可能なように質量分析計の改造を行った。 (1)イオン源のイオン光学的検討(藤井)。 (2)インターフェース部排気系の検討と設計及び改造部品(プリント基板を含む^*)の製造(永柳)。 (3)改造部品のセットアップ、排気系の操作・点検(岸)。 (^*島津製作所(株)GCMS-QP5050Aはパソコンによる自動制御運転を行う装置であるため、改造に伴い、別注のプリント基板を装着する必要があった。これは当初計画していなかった。) (3)改造した装置を用いて、以下の成果が得られた。 (1)入射分子の並進運動エネルギーの内、イオン化のエネルギーに有効に用いられるものの割合の測定。我々は、この割合に"γ-factor"という名前を付けて投稿した。(J.Chem.Phys.,1998) (2)入射分子の並進運動エネルギーの内、イオンの内部エネルギー変換される割合の測定。酸化レニウム(ReO_2)表面上で分子のイオン化と同時に分子内部にエネルギーが蓄積されるが、その並進運動エネルギーに対する割合が30%程度に達することを見出した。(投稿中)
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