研究課題/領域番号 |
09555011
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 孝友 大阪大学, 工学部, 教授 (50029237)
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研究分担者 |
岡田 幸勝 光学技研(株), 代表取締役
和田 智之 理化学研究所, フォトダイナミクス研究センター, 研究員 (90261164)
森 勇介 大阪大学, 工学部, 助手 (90252618)
田代 英夫 理化学研究所, フォトダイナミクス研究センター, 主任研究員 (90124370)
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キーワード | 真空紫外レーザー / ラマン散乱 / Nd:YAGレーザー |
研究概要 |
本研究では、CsLiB_6O_<10>(CLBO)結晶を用いてNd:YAGレーザーの高出力第5高調波(波長213nm)を発生させ、さらに213nm光を水素ガス媒質中で反ストークス誘導ラマン散乱により周波数上昇変換を行うことで、波長域100〜200nmの高出力・波長可変・真空紫外レーザー光源を開発することを目的としている。本年度に得られた結果を以下に示す。 ・CLBO結晶を用いて、繰り返し10〜1000HzのNd:YAGレーザーから、変換効率が10%以上の効率で第5高調波を発生した。繰り返し10Hzで出力3.2W、100Hzで出力4W、1000Hzで出力1Wをそれぞれ得ている。 ・反ストークス誘導ラマン散乱発生にたいする水素ガス媒質の内部圧力の影響を調べたところ2.5kg/cm^2が最適であることが分かった。 ・8次の反ストークス誘導ラマン散乱である、波長125nm光の発生を観測することができた。このときの出力は0.1mWであった。 1次、2次の反ストークス誘導ラマン散乱光(波長195.7nm、181nm)では、出力30mW以上であり、3次の反ストークス誘導ラマン散乱 (波長168nm)では10mWが得られた。 これらの結果は、従来のNd : YAGレーザーの第4高調波を用いた反ストークス誘導ラマン散乱発生の結果よりも1桁以上高出力であった。
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