研究概要 |
内視鏡によるひずみ変位計測システム開発の上での最大の課題はレーザ光路の小型化と面外並進成分の認識の2点である. まず最初の光路の小型化については計測の原理上ある程度の長さの光路は必ず必要であるので,これを如何にコンパクトにするかが問題となった.これに対しては観察方向にミラーを設け,光の進路曲げることにより,空間的なスペースの拡大を伴わず,光路の確保が可能であることを確認した. 次の面外並進成分の抽出に対しではこれまでの2センサー法では解決できないので,新たに傾斜4センサー法の開発を行うことにした.4つのセンサーを斜め45度方向に一直線に並ベ,これらから得られる水平方向ならびに垂直方向のスペックル移動成分,合計8つから剛体回転3成分,剛体回転2成分,垂直ひずみ,水平ひずみ,せん断ひずみと入射光軸まわりの回転成分の和の合計8つの成分を抽出する手法を開発した.また1個のセンサーの中で,4つの小さいウインドウを設け,先の傾斜4センサー法を1個のセンサーで実現することにより,全成分抽出とセンサーの小型化を計ることができた. 以上を総合することにより小型で全成分抽出が可能な内視鏡型ひずみ/変位システムの原理を構築することができた.
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