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1998 年度 実績報告書

気中放電加工による超高精度微細加工システムの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09555038
研究機関東京農工大学

研究代表者

国枝 正典  東京農工大学, 工学部, 助教授 (90178012)

研究分担者 金子 雄二  (株)ソディック, 研究開発本部, 部長
吉田 政弘  東京農工大学, 工学部, 教務職員 (80220680)
キーワード気中放電加工 / 微細加工 / 中実電極 / 気中WEDG / 残留応力 / 高精度 / 加工速度 / 短絡
研究概要

はじめに
数ミクロンの微細加工にはパイプ電極を使用しない気中加工が行えることが重要である.そこで,中実電極を用いて微細放電加工機による気中微細加工を行い,微細加工領域で気中加工の加工特性について調べた.
気中WEDGの可能性と加工可能な最小寸法
ミクロンオーダの微細加工に必要な微細工具電極を精度よく作成する方法にWEDGがある.そこで,気中WEDGによる微細工具電極の作成の可能性について調べた.その結果,極間外から極間に気体流を供給して加工を行う気中WEDGによる微細工具電極作成が可能で,最小直径5μmの軸加工が実現できた.
気中微細加工の加工特性と問題点
気中微細放電加工を行い加工特性について調べた.その結果,微細加工領域においても液中加工に比べて工具電極消耗が極めて少ないことが分かった.また,高アスペクト比の軸加工を気中と液中とで行ったところ,気中WEDGで作成した軸の方が残留応力が少ないため反りが少ないことが明らかとなった.
しかし,短絡が液中加工に比べて多く,しかも,放電1回当たりの加工量が液中加工に比べて少ないため加工速度が遅い問題が残った.今回使用した微細放電加工機の短絡回避動作の応答性が低い.したがって,ギャップが狭いため短絡の発生頻度の高い気中加工の放電頬度は毎秒数回〜数十回程度であり,液中加工に比べて極めて低いことが分かった.そこで,短絡検出感度を鈍化させ,多少の短絡が生じても加工を持続させることによって放電頻度の増加を図り加工速度の向上を実現した.また,極間への気体流の供給が十分でなく,加工屑が工作物に再付着するため放電1回当たりの加工量が少ないものと考えられた.そこで,構形状加工において回転電極の断面形状を円形状から半円形状に変更することで極間に効率よく気体流を供給して加工を行った.その結果,半円形状電極の加工速度が速いことが明らかとなった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] M.Kunieda: "Electrical Discharge Machining in Gas" Annals of the CIRP. 46. 143-146 (1997)

  • [文献書誌] M.Toshida: "Study on the Distribution of Scattered Debris Generated by a Single Pulse Discharge in EDM Process" International Journal of Electrical Machining. 3. 39-46 (1998)

  • [文献書誌] M.Yoshida: "Improvement of Material Removal Rate of Dry EDM Using Piezoelectric Actuator Coupled with Servo-Feed Mechanism" Proc.14^<th>Int.Conf.on Computer-Aided Production Engineering. 283-288 (1998)

  • [文献書誌] 国枝正典: "気中放電加工" 精密工学会誌. 64・12. 1735-1738 (1998)

  • [文献書誌] 吉田政弘: "気中放電加工における加工ギャップの測定" 電気加工学会全国大会(1997)講演論文集. 75-78 (1997)

  • [文献書誌] 藤原 剛: "気中放電加工の微細加工領域への適用限界" 1998年度精密工学会秋季大会講演論文集. 446-446 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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