研究概要 |
本年度は,前年度で開発した回転伝達機構の総合角度伝達特性計測システムを用いて,バックラッシを有するカップリングと平歯車の伝達特性の計測実験,及びバックラッシを有するカップリングの動的な伝達特性に関するシミュレーションを行った.その結果, 1) バックラッシを有するカップリングについて,バックラッシ量や最大回転速度などの実験条件を変えて実験した結果,速度が変化するときバックラッシにより回転伝達誤差が大きく変化し,加速度が負に変わるとき低速時に片面衝突,高速時に両面衝突が起きることを見出した. 2) 平歯車(JIS1級とJIS0級)について,上記と同様な実験条件において同じような現象が観測され,バックラッシ量が小さい場合両面衝突が起きやすいことがわかった. 3) バックラッシを有するカップリング,サーボ系を含んだ計測システムのモデルを作製し,接触,非接触と衝突現象を考慮して回転伝達のシミュレーションを行い,計測実験で観測された現象を定性的に確認することができた.
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