研究課題
本研究の目的は、三次元複雑形状周りの流動数値解析に有効な非構造CFDを、亜音速流れから超音速流れまでの様々な課題を持つ設計現場においても使用に耐え得るものまで洗練させ、非構造CFDが真に流体機械の設計・解析手段として成り立ちうるかどうかを試験することである。本年度は、昨年度に続き表面格子生成モジュール、空間格子生成モジュール、および圧縮性ナビエ・ストークス計算モジュールそれぞれについて改良を進めた。表面格子生成モジュールについてはCAD出力書式からの自動格子生成法の研究を進め、その成果を次年度の国際会議にて発表予定である。ナビエ・ストークス計算モジュールは、スクラムジェットエンジン解析を目的とした燃焼流れの計算、及び新しい空間前進解法の提案について、それぞれ米国航空宇宙学会にて発表している。また、疑似圧縮法による非圧縮流れの計算へと拡張し、学会誌に投稿、さらに血管内流れ等の検証を進めた。高速化を目指した並列計算機への対応について2次元問題で調査し、3次元ソルバーの並列化研究に着手した。また、複数物体が相互に移動する問題に容易に対応する方法として、非構造オーバーセット法を提案し、次年度国際会議にても発表予定である。この手法は、航空宇宙技術研究所の超音速実験機プロジェクトで予定されているロケットブースターと実験機との分離問題で検証を進めている。
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