研究課題/領域番号 |
09555072
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
飯田 嘉宏 横浜国立大学, 工学研究科, 教授 (90005299)
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研究分担者 |
露木 敏勝 東京女子医科大学, 看護短大, 助教授 (90155440)
・島 武雄 横浜国立大学, 工学部, 助手 (40197091)
奥山 邦人 横浜国立大学, 工学研究科, 助教授 (60204153)
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キーワード | 沸騰伝熱 / 伝熱促進 / 自由粒子層 / 伝熱高性能化 / 受動法 / 促進機構 / ファウリング対策 / 核沸騰 |
研究概要 |
本研究は、伝熱面周囲に自由に動き回れる粒子層を設け、沸騰開始の気泡発生と共に流動化させて伝熱促進を図る、新しい沸騰伝熱促進法について主に実験的に研究し実用に繋げることを目的としている。特徴は、受動法でありながら能動法的効果があること、ファウリング蓄積を除外すると共に広い条件範囲で使用でることである。 本研究では先ず、自由に流動化する粒子層中に水平に設置した外径0.88mmの細管からの核沸騰伝熱について、粒子材質、粒子形状、粒子層深さを変えて系統的な実験を行い、核沸騰域で最大10倍の伝熱促進率が得られることを明らかにした。また、液面から設置時粒子層表面までの深さの影響を確かめた。さらに極大熱流束および膜沸騰伝熱についてもデータを提供した。また、実用的に重要な平面伝熱面における一連の実験を行った。装置としては、直径30mmの銅製上向き面とし、使用液体としては飽和条件での水およびアルコール、粒子としては直径1-3mmのアルミナ、ガラスおよび金属粒子を使用した。この結果、核沸騰域で最大7倍の伝熱促進率を得ると共に、各条件すなわち粒子材料、粒子径、初期粒子層厚さの影響を明らかにした。 これらの結果を基として伝熱促進の要因およびその阻害要因について考察を行い、現在の所定性的な結果ながら、次年度の実験計画に向けての具体的指針を得た。
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