研究概要 |
本年度は,リプロンを利用した表面光散乱法を溶融シリコンとXe-水系に適用し可能性を検討した。また動的光散乱法については,高温のLi_2B_4O_7に適用した。まとめると以下のような成果を得た。 (1) 溶融シリコンの表面張力・粘性率の測定を行った。温度範囲は融点(1685K)から1850Kであった。計123点の測定値から次の相関式を作成した。S=800-0.13(T-1685)mN瘡疥^<-1> 標準偏差はア0.48%で、測定精度は74.4%と見積もられた。GDMSにより分析した測定終了後のシリコン中の残留酸素濃度は6.35×10^<17>atoms・cm^<-3>であり、CZにおける表面張力と酸素の関係を調べるうえで重要なデータを測定できたと考えられる。 (2) Xc-水系では,クラスレート解離後に界面張力と粘性率が数十%増加し,数時間という時定数で減衰していく様子が初めて観測された。 (3) 高粘性を有するLi_2B_4O_7融液の測定結果は、目的とする精度を達成できなかったが、他の測定例とオーダーが一致し、また温度上昇に伴う粘性率の減少傾向を確認した。
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