研究概要 |
従来の三次元CADシステムにおいてはディスプレイ上で三次元自由形状をモデリングすることは困難であり,三次元自由形状の基本的設計,デザインはクレイモデルなどにより行ない,CADシステムの使用はそれ以後の手順の自動化に限られている.このような作業手順は,創造的形状設計作業には不都合である.申請者らはこれまでに,三次元の自由設計モデリングが容易な設計環境を実現するために,計算機内の自由形状モデルをそれがあたかも実在しているかのような感覚で操作するための触覚・力覚情報フィードバック装置として,空間インタフェース装置(SPIDAR)を開発してきた.本研究では,この空間インタフェース装置を基本のインタフェースデバイスと位置づけ、さらに創造的な自由形状設計を実現するための機能、すなわち、柔軟性の高い三次元形状の入力装置、高度なレンダリング機能を有する立体表示装置、自由形状の生成、変形、加工を可能にする自由形状モデラなどを統合化して、次世代の形状設計支援システム仮想クレイモデリングシステムの設計とその試作を目的としている. 仮想クレイモデルの設計環境システムは,(1)自由形状設計支援プロセッサシステム,(2)三次元自由形状モデラ管理システム,(3)自由形状設計加工システム,(4)自由形状入力システム,の4つの部分からなり、全体で仮想設計環境を構成している.本年度はこれら4つのサブシステムの中で特に(1)〜(2)を中心に設計・開発を行い,その有効性を評価した.
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