研究課題
本年度は、以下の研究を実施した。1. 全方位画像からのパノラマ画像及び任意視点画像の実時間生成全方位画像センサHyperOmni Vision及び前年度の試作装置を用いて取得した全方位ビデオストリームからシーンの円筒面への中心投影像である全周パノラマ画像と平面への透視投影画像を生成する実時間画像変換アルゴリズムを開発した。本手法では、ワークステーションのグラフィックスハードウェアの機能を利用した画像変形(イメージワーピング)によって処理の高速化を図っている。透視投影画像生成に関してはビデオレート(30フレーム/秒)での画像生成を実現している。また、3次元磁気トラッカによる視線検出を組み合わせた実時間テレプレゼンスシステムのプロトタイプを開発し、視線変化から画像提示までの時間遅れが100ミリ秒以下であることを確記し、当該システムの有効性を検証した。さらに、当該方式の新たな応用として、全方位動画像からの移動物体の自動抽出・追跡と実時間透視投影画像生成を組み合わせたビデオサーベイランスシステムの概念を提案し、実験によりその実現可能性を示した。2. 時系列全方位画像及びパノラマ画像の高能率符号化時系列全方位画像及びパノラマ画像の特性を活かしたビデオストリームの動き推定法と高能率圧縮符号化方式を開発した。また、全方位画像センサを移動させながら取得した多地点全方位画像から経路に沿った任意視点画像を生成する手法を開発し、全方位画像を用いた実環境ナビゲーションの基本方式を確立した。
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