• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

光導波路を用いた極薄膜および膜成長中におけるプラズマ反応の計測法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09555132
研究種目

基盤研究(B)

研究機関早稲田大学

研究代表者

加藤 勇  早稲田大学, 理工学部, 教授 (80063775)

キーワードプラズマCVD / プラズマ計測 / アモルファスシリコン / 極薄膜 / 光ファイバーセンサー / 近接場光学 / エバネッセントフィールド / その場測定
研究概要

本年度は、表題の研究を進めるための実験設備の拡充を行い最適実験条件の検討と予備的ないくつかの実験を行い以下の成果を得た。
可視領域における分光システムの導入を行い測定の精度を向上させるとともに、“その場"測定であることに大きな意義をもつ本研究には欠かすことができない高速測定系の構築を達成した。
その結果、マイクロ波プラズマCVDによるアモルファスシリコン半導体の極薄膜や膜表面層における酸化による膜質変化を、光ファイバーセンサーを用いて“その場"観測することができた。CVD装置による膜厚10nm程度の極薄膜をコアをむき出しにした構造をもつ光ファイバーセンサー上に成膜し、成膜停止後、CVD装置を大気に落とすことにより膜を酸化させた。このとき光ファイバーセンサー中を導波する波長685〜800nmの透過光強度は、時間経過に従い小さくなり、ほぼ600秒程度で変化は飽和する。一般に、分子の共役二重結合における準安定準位のπ軌道の電子が酸化により増加し、可視から近赤外域において電子遷移に起因する光吸収をもたらすことが知られている。これと類似の現象が、酸化に伴うアモルファスシリコンのSiとOとの二重結合の発生と増加から飽和にしたがって“その場"観測されたことを我々の実験結果は示していることが考えられる。
さらに本センサーを用いて、プラズマCVD極薄膜の成膜初期における島状構造からバルク構造に遷移する状態を、光学定数の変化から観測する研究や、膜表面に飛来するプラズマ粒子が膜に及ぼす影響について、本方法を用いて解明する検討を行ってきた。
以上の他に、光ファイバーセンサーの高感度化、コンパクト化の検討、また、光ファイバーセンサーによる高屈折率層の測定原理の検討を行い、順次、表題の研究に応用していく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Isamu Kato: "Silicon Oxynitride Waveguide for Optoelectronic Integrade Circuits" Japanese Journal of Applied Physics.Vol.36. 6711-6713 (1997)

  • [文献書誌] 加藤 勇: "a-Si:H膜成長中のイオン衝撃効果" 第15回「プラズマプロセッシング研究会」プロシ-ディングス 応用物理学会. 15. 84-87 (1998)

  • [文献書誌] 加藤 勇: "縦磁界印加MPCVDによるH_2/SiH_4プラズマを用いたa-Si:H膜の作製" 第15回「プラズマプロセッシング研究会」プロシ-ディングス 応用物理学会. 15. 406-409 (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi