研究概要 |
本年度は,鋼構造物の耐荷力構造実験情報を,大型計算機からワークステーションに移植し,インターネット用の言語であるJAVAを用いてマルチメディアシステムの作成を行った.鋼柱,鋼はり,鋼板などの耐荷力実験情報と鋼材料の引張試験結果を実際にWWW上で,JAVAを用いたシステムの中に取り込み,実験情報が有効に,かつグラフィカルにユーザーに提供できることを確認した.JAVA言語は,クライアント側のコンピュータで実行が行われるため,申請者のコンピュータに負荷をかけることなく,実行が可能であり,かつコンピュータの機種依存せずに,全世界から直接,構造実験情報にアクセスでき,貴重な情報発信が日本から可能になることを確かめた.また,耐震強度や変形挙動およびダクティリティーに関する耐震実験情報(繰り返し載荷実験,ハイブリッド実験)および関連した数値解析情報については,データを収集し,その特性を明らかにしてマルチメディアシステムの中に取り込む準備を行った.さらに,この種の実験情報を外部より,インタネットを経由して取り込むための仕様をについて検討した.検討課題として,直接数値データや記述データを提供する場合,無制限に提供できないため,そのための管理システムの作成があげられる.これらの研究実績と来年度行う予定の研究成果をまとめることにより,本格的な耐荷力・耐震実験情報システムの運用が可能である.
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