研究課題/領域番号 |
09555156
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
福嶋 祐介 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (40111661)
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研究分担者 |
犬飼 直之 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (80293249)
早川 典生 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70143815)
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キーワード | 流雪溝 / 開水路流れ / 固液二相流 / 屈曲 / 分岐 / 合流 / エネルギー損失 / 水面形 |
研究概要 |
1. 本研究機関の属する新潟県には多くの地域で流雪溝が建設され、実用に供されている。小千谷市、六日町、小出町、十日町市、新井市などである。これらの既存の流雪溝の現地調査、文献調査を行い、流雪溝設計上の問題点、設計条件を把握する。これによって流雪溝ネットワークのシステムを設計する為に考慮すべき点を抽出し、効率的な流雪溝の計画・設計・運用を行うための諸条件について検討した。 2. 流雪溝ネットワークの設計法には、流雪溝要素であるの屈曲、分・合流部の水理特性を十分に把握する必要がある。そこで、実験室内に屈曲部、分・合流部をもつ実験装置を制作し、水理実験を行った。実験では流雪溝内の水の流動機構と雪の輸送状態を解明する。このため、屈曲部や分流、合流がある場合の流水の流動機構を把握するため、水路内の流水の流速分布を詳細に測定した。また、このような水路での基本的特性として水面形を詳細に測定した。 3. 流雪溝内の流雪機構を把握するため、屈曲部、分・合流部をもつ開水路流れで投雪実験を行った。流量を変化させ、雪の投入間隔を変えて実験をおこななった。その結果、投雪した雪塊が閉塞または流下する機構を詳細に調べた。屈曲部、合流部では投雪間隔によって雪塊の閉塞があること、分流部ではほとんどの場合雪塊が閉塞することなどを明らかにし、設計の最考慮に入れる必要があることを示した。 4. 流雪溝内での流水の状況を把握するため、水路幅が変化し、かつ分・合流を考慮できる開水路流の改止法を新たに提案した。このモデルは平均流のエネルギー方程式に基づくもので、先に述べた水路の幾何形状を合理的にモデル中に取り込むことができる。この理論を屈曲水路の水面形計算に応用し、かなりの精度で水圏形を再現できることを示した。
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