研究課題/領域番号 |
09555163
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森地 茂 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40016473)
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研究分担者 |
浜岡 秀勝 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (70262269)
轟 朝幸 高知工科大学, 社会システム工学科, 助教授 (60262036)
清水 英範 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50196507)
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キーワード | 交通事故 / 危険認知行動 / 道路計画 / GIS / 交通安全対策 |
研究概要 |
交通事故の発生は稀であるため、事故データに基づき統計的な分析を行うためには、交通事故データを経年的に整備する必要がある。そのため、本年度ではまず、平成8年に研究対象地域において発生した交通事故データを、GISシステム上に追加・更新させた。その結果、本GISシステム上には1988年から1996年まで9年間の交通事故データが蓄積されたことになる。 更新された本GISを用いて、多発地点を発生する交通事故の特性をもとにグループ分けし、そのグループ毎に交通安全上問題となる項目をまとめた。その結果、道路の設計速度と実勢速度のミスマッチによる交差点視距の低下、交差点において右折時に対向右折車両による対向直進車両への視距の低下、および沿道構造物による物理的視距の低下等、基本的に視距の低下が交通事故多発地点における事故原因になっていることが確認された。 さらに、上記多発地点のうちの1地点において、交通量、走行速度等、実際の交通状況の把握、およびアイマークレコーダを用いたドライバーの注視点行動調査等の交通状態調査を行った。その結果、当該交差点においては、整備されたカーブミラーを見ることなく目視により安全性を確認して右折行動を行っていることが確認されており、ドライバーに対してカーブミラーの使用を促す対策が必要であることが示唆される。 今後、特徴的な交通事故多発地点において、アイマークレコーダ等を用いた交通実態調査を行い、交通事故多発地点における画期的な交通安全対策を提案する予定である。
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