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1997 年度 実績報告書

古地図と現代図の幾何補正に関する研究-GISを用いた古地図分析支援システムの開発-

研究課題

研究課題/領域番号 09555164
研究機関東京大学

研究代表者

清水 英範  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50196507)

研究分担者 森地 茂  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40016473)
キーワード古地図分析支援 / 幾何補正 / TINモデル / GIS
研究概要

(1)研究対象とする古地図の整理
本研究では、江戸時代における江戸絵図を対象に研究を進めてきた。江戸絵図の精度の向上は明暦の大火(1657年)以降に見られることから、明暦の大火直前に描かれた新添江戸之図(1657年)をはじめ、元禄江戸図(1693)、天保御江戸絵図(1843)、萬延江戸図(1860)を主な対象とした。
(2)基準点となりうる地物の整理
江戸朱引内全域にわたり、古地図と現代図との目視による対照し、ヘルマート変換により確認し、TINの位相を保持している基準点となる地物を93点整理した。
(3)従来の幾何補正手法の適用性検討
幾何補正の従来の常套手段であるヘルマート変換、アフィン変換、多項変換を用い、古地図の幾何補正手法としての適用可能性を確認するとともに、古地図の幾何補正に必要な条件をまとめた。
(4)TINを拡張した幾何補正手法の開発および適用
(3)でまとめられた条件を満足するTINとアフィン変換を統合した幾何補正手法を開発した。この幾何補正手法を用い、(1)で述べた古地図を幾何補正することにより、特定地域の変遷、および当時の空間的状況と地形との関係を考察することが可能となった。また、定量的分析の例として、被災面積の計測を試みた。
これらの応用例をとおし、開発した幾何補正手法の有効性を確認した。
(5)来年度の課題
開発した手法をGISの汎用機能とすべくモジュール化し、これを用いて様々な応用例を試みる。その際、街路の延長距離などを定量化するためには古地図の構成要素をベクター化する必要性が生ずる。また、古地図の不規則的な歪みにより柔軟に対応するため、かつ基準点・基準線のみならず面的な制約条件を取りいれるため、弾性モデルの適用を検討する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 布施孝志、清水英範、森地茂: "古地図の幾何補正に関する研究" 土木計画学研究・講演集. 20. 101-104 (1997)

  • [文献書誌] 布施孝志、清水英範、森地茂: "古地図の幾何補正に関する研究" 日本写真測量学会 平成9年度秋期学術講演会. (発表論文). 9-14 (1997)

  • [文献書誌] Takashi FUSE, Eihan SHIMIZU, Shigeru MORICHI: "A Study on Geometric Dorrection of Historical Maps" International Archives of Photogrammetry and Remote Sensing. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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