研究課題/領域番号 |
09555166
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
今泉 繁良 宇都宮大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20023335)
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研究分担者 |
土居 洋一 住友建設(株), 施設環境部, 研究職
坪井 正行 東洋ゴム工業(株), R&P技術本部, 研究職
横山 幸満 宇都宮大学, 工学部, 教授 (20174881)
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キーワード | 廃棄物処分場 / 遮水工 / ジオメンブレン / 設計法 / 固定工 / 摩擦特性 / 熱応力 / 基盤沈下 |
研究概要 |
ジオメンブレンと土との摩擦係数の大きさは、ジオメンブレンや土の種類のみならず、土の状態(密度・含水比)によって異なる。そこで、原位置における摩擦特性を計測する試験器を用いた現地計測を実施した。その結果、砂質地盤では飽和含水比状態の値では乾燥状態での値の10%程度の低下であるが,粘性土地盤では摩擦係数が30%程度低下することがわかった。 基盤土の一部が局所沈下したとき、その上に敷設されたジオメンブレン内に生じる引張りひずみは、沈下部直上で均一に分布するのではなく、中央で最大をしめす釣鐘状分布となることがわかった。また、局所沈下の幅が大きくなると最大ひずみも大きくなることもわかった。これらの実験結果は、従来の設計モデルとされたトラフモデルと異なる挙動であることが明らかとなった。 斜面上に敷かれたジオメンブレンの温度が降下する際に発生する熱応力をモデル化した模型実験の結果から、発生する熱応力の大きさは、降下温度幅のみならず、ジオメンブレン上に投入される土(廃棄物)の重量に依存することが明らかとなった。これは、温度変化に伴い発生する収縮ひずみを拘束する力が摩擦力に起因していることによるものであり、これを考慮した弾性評価式を誘導し、実験結果と良く一致する事を示した。 コンクリート固定工の固定能に関する模型引抜き試験を、コンクリート断面の大きさと形状を変化させて実施したその結果、コンクリートが持ち上がるときの引抜き力は、正方形断面ではコンクリートの重量にほぼ一致するが、長方形断面では同じ重量でも深さの深いものほど引抜き力が大きくなることが分かった。また、コンクリートとジオメンブレンとの付着力の大きさが極めて重要であることも分かった。
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