研究概要 |
1.ECRマイクロ波プラズマCVD装置の一部の改良を行った. 2.上記の装置を用い,Alのβ-ジケトン錯体出発試薬としてAl(aa)_3を,Baのβ-ジケトン錯体出発試薬としてBa(hfa)_2(tg)を用いて,これらの蒸気をArキャリアーガスと混合搬送すると同時に、フッ素化剤としてNF_3ガスを搬送し、プラズマ石英管内で金属β-ジケトン錯体混合蒸気とフッ素プラズマを反応させ、CaF_2基板上にフッ化物薄膜を堆積させた。得られた試料の薄膜X線回折により試料薄膜が非晶質体であるかどうかを判定した。その結果,AlF_3単独組成,80AlF_3・20BaF_2組成,60AlF_3・40BaF_2組成でアモルファス薄膜の合成に成功した.なお,AlF_3単独組成のアモルファス薄膜の合成は初めてである. 3.GaF_3-BaF_2系についても,Gaのβ-ジケトン錯体出発試薬としてGa(aa)_3を,Baのβ-ジケトン錯体出発試薬としてBa(hfa)_2(tg)を用いて,同様の実験を行った.その結果,GaF_3単独組成,50GaF_3・50BaF_2組成でアモルファス薄膜の合成に成功した.なお,GaF_3単独組成のアモルファス薄膜の合成は初めてである. 4.上記のAlF_3-BaF_2系およびGaF_3-BaF_2系のアモルファス薄膜のキャラクタリゼーションを薄膜X線回折,赤外吸収,原子間力顕微鏡観察,薄膜の厚さ・屈折率測定などの手段により行った.
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