研究概要 |
電子機器の高性能化、小型軽量化の流れは著しく、マルチメディア時代を迎える21世紀には、予想もつかない展開をみせることが必須である。電子機器の高性能化、小型軽量化には半導体自体の高機能化、高集積化もさることながら、半導体の実装時に使用される回路基盤(いわゆる、フレキシブルプリント基板、FPC)、高周波信号伝送路体(いわゆる、同軸ケーブル)などの電子機能部品も同時にダウンサイジングが図らねばならない。本研究は、電子機能部品のダウンサイジングを図る観点から、その基盤技術となるポリマーの表面金属化技術を開発することを目的とし、次の成果をえた。 この基本方針をもとに電気特性の優れているテフロン、ポリイミドをポリマー基材として取り上げ、その表面への銅メタライジングの基本的手法の確立した。テフロンポリマーの銅メタライジングに関しては、リモート水素プラズマによってポリマー表面を改質し、無電解メッキ、電解メッキを併用することで銅メタライジングが可能となる手法を開発した。この成果は、Journal of Applied Polymer Science,vol.71,p.2191-2200(1999)およびMacromolecules vol.32,p.8566-8571(1999)に発表した。ポリイミドポリマーの銅メタライジングに関しては、アルゴンプラズマ処理と銅と強く相互作用するイミダゾール基を含むシランカップリング剤を用いたカップリング処理の併用によって改質すると、銅メタライジングが可能となる手法を開発した。この成果は、Journal of Applied Polymer Science,vol.73,p.1645-1654(1999)に発表した。
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