研究課題/領域番号 |
09555202
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研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
八田 博志 宇宙科学研究所, 宇宙推進研究系, 教授 (90095638)
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研究分担者 |
末益 博志 上智大学, 理工学部, 教授 (20134661)
向後 保雄 東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (60249935)
後藤 健 宇宙科学研究所, 宇宙推進研究系, 助手 (40300701)
山本 靖則 島津製作所, 技術部・研究員
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キーワード | C / C複合材料 / 耐酸化コーティング / 界面接着力 / SiC / エネルギー解放率 / 有限要素法 |
研究概要 |
炭素繊維強化炭素複合材料(C/C複合材料)は、高耐熱性・軽量・高強度・高靭性を併せ持つ希有な材料である。しかしながらC/C複合材料には、高温で容易に酸化され揮散するという大きな欠点があり、この欠点を克服するために、C/C複合材料表面に耐酸化被膜を施す技術が提案されている。耐酸化被膜は通常50〜100mm程度の厚さで用いられるが、どのような界面を形成させれば良いかを評価するために、脆く薄い薄膜界面の評価技術、とりわけ耐酸化被膜・C/C複合材料間の界面接着力の評価技術の確立が必要になる。しかしながら、これまで本研究のように脆い薄膜に対する界面接着力評価技術は提案されていなかった。そこで本研究では、新たな薄膜の界面接着力評価技術としてプランジャー法を提案するとともに、計測装置実用化のための基礎データを蓄積し、硬質薄膜の接着強度の測定技術を確立した。具体的には、プランジャー法の計測ジグを新たに設計・試作し、測定を繰り返すことによりプランジャー法による界面接着力評価のための最適条件を見い出し、本研究の方法の有効性を明らかにした。さらに、プランジャー法により求まる臨界エネルギ開放率による評価により、界面破壊荷重が解析的に予測可能になることを実証した。即ち、臨界エネルギ開放率を一旦求めれば、各種膜厚やコーティング処理温度が異なる耐酸化コーティングに関しても界面破壊荷重が推定可能であることを様々な条件下で明らかにした。
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