加圧成形による引っ張り強さ・伸びの時効特性を調べるため、チタン合金(Ti-6Al-4V)を試料として、弱電流を流しながら、加圧を行った。その後、電気炉中で加熱温度を60分保ちながら、10分ごとに横方向の引っ張り強さの時効特性について調べてみた。これによれば、加圧当初、各温度での引っ張り強さはほぼ、95.0kgf/mm^2であったが、60分後には110kgf/mm^2程度に増加することがわかる。今回の結果によれば、450℃で最も引っ張り強さが大きくなることがわかった。 また、同時に試料の横方向の伸びについて調べた結果が610℃ではむしろ伸びが当初大きくなることがわかった。全体的に時間が経過するにしたがって、伸びが小さくなり、実際の加工に有効と考えられる。今回、測定は行なかったが、曲げ変形の場合、純チタン、チタン合金とも若干のスプリングバックが観察された。さらに劣化した表面改質法として、陽極酸化法により、リン酸溶液中での電解研摩を行った。また、実験全体の整理、まとめを行った。
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