| 研究課題/領域番号 |
09555224
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| 研究機関 | 秋田大学 |
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研究代表者 |
田口 正美 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (90143073)
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| 研究分担者 |
平沢 今吉 新神戸電機株式会社, 埼玉研究所, 主任研究員
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| キーワード | 鉛バッテリー / リグニン / 負極鉛 / 充放電 / 異常成長 / 分子構造 / 水晶振動子マイクロバランス法 / X線光電子分光 |
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| 研究概要 |
本年度の研究では、第一に、EQCM法を用いPbSO_4薄膜電極の酸化・還元過程における質量変動をその場測定した。酸化過程では、下地の未反応Pb部分がPbOに酸化された後、PbSO_4本体がPbO_2に酸化されるため、質量は一旦増加した後に減少することが分かった。還元過程では、初めに生成PbO_2がPbSO_4に還元されるのに伴う急激な質量増加が観測されるが、途中生成PbOがPbに還元される反応が生起するため、質量増加速度は減衰した。さらに、この反応が完了すると、PbSO_4からPbへの還元反応が進行することが明らかになった。鉛蓄電池の充放電過程の解析に関してはこれまで多数の報告がなされているが、反応に伴う質量変動をその場測定したデータはきわめて重要であり、現在当該学会への論文投稿を準備している。第二に、分子量や官能基の配列の異なる3種類の天然リグニンならびに5種類のリグニン誘導体に関して、負極Pbの粘結性および放電電圧に及ぼす影響を調査した。また、従来品に代替できると判断された天然リグニンおよびリグニン誘導体を用いて、実際に負極Pbを作製し、サイクル寿命試験を実施した。さらに、これらの結果をふまえ、粘結性に優れ、異常成長の抑止効果の高いリグニンを採用した新型船蓄電池を試作し、電池特性の評価を行った。得られた知見は、鉛蓄電池製造においてきわめて有用と考えられる。
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