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1998 年度 実績報告書

窒素のグロー放電プラズマを利用する窒化アルミニウムの迅速合成プロセスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 09555226
研究機関東京理科大学

研究代表者

明石 和夫  東京理科大学, 理工学部・工業化学科, 教授 (00013095)

研究分担者 伊藤 滋  東京理科大学, 理工学部・工業化学科, 助教授 (10120164)
キーワードグロー放電プラズマ / 窒化アルミニウム / アルミニウム / 迅速合成 / バルク状 / 直接窒化
研究概要

本研究では、高周波減圧窒素グロープラズマを用いることにより、様々な形状のバルク状アルミニウムの直接窒化を試み、実際にこれらのアルミニウムを迅速に窒化することに成功した。以下に研究成果の概要をまとめる。
まず、Alのアトマイズ粉をペレット状(13×1.7mm)に成形した試料を用いた場合、温度1000℃、10分という非常に低温、短時間に、窒化率94%をもって窒化させることができた。高周波電源のプレート出力は1.85kWが最適であった。得られた試料は直径約1μmの繊維状の窒化アルミニウムが密になった組織を持っていた。他の窒化法ではこのような低温、短時間にしかも繊維状にAINが得られることはなく、これはプラズマ中の活性化された窒素(N,N^+,N_2^+など)の効果によるものと考えられた。さらに、直径6.2mm、高さ5.5mmの粒状、0.5×10.0×10.0mmの板状、10.0×10.0×4.0mmの直方体、粒径2mmの塊状Alについても、高い窒化率をもって窒化を完了させることができた。
ついで、窒化に先立ってバルク状アルミニウムにArまたはH_2プラズマにより前処理を行い、その効果を検討した。Arプラズマ、およびAr+H_2プラズマを用いた場合は窒化促進の効果は得られなかった。しかし、H_2プラズマにより前処理をした場合は効果が認められ、550℃で10分前処理した場合にその後の窒化における窒化率は未処理の場合の94%から97%へと増加した。
さらに、窒化の際の反応を途中で止め、窒化の過程について調べた。Alのアトマイズ粉をペレット状(13×1.8mm)に成形した試料を用いた場合、明確に反応過程が観察された。この場合、窒素グロープラズマによる窒化は試料の表面で始まり、内部のアルミニウムは次々に表面に移動して、プラズマ中の活性窒素と反応して外表面にAlNとして析出する。その結果として試料の下側はアルミニウムが欠乏するため、空隙となる。さらに、生成物の形状は樹枝状であり、AlとN_2との反応は気相で起こるものと推定された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 伊藤 滋、明石和夫: "RAPID NITRIDING OF ALUMINUM UNDER NITROGEN GLOW PLASMA" Proc.International Symposium on Processing,Designing and Properties of Advanced Enginnering Materials. 703-708 (1997)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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