研究概要 |
1.低融点フィラの合金設計および作製 鋳鉄と鋼を複合化するための低融点フィラとしてCuにMnを25,34,48%添加したCu-Mn合金を溶製し,冷間圧延により厚さ100μmの箔を作製した。それぞれ融点は1158K,ll43K,1175Kである。 2.Cu-Mn合金を用いた球状黒鉛鋳鉄(FCD)と鋼の接合実験 Cu-25%Mn,Cu-34%Mn,Cu-48%Mnフィラを用いて,接合温度を1223K〜1383K×0.6ksで接合実験を行った結果,いずれのフィラを用いても,純銅を用いた場合と同様に,FCD側から等温凝固によりFe-Mn-Cu-Cからなる合金相が晶出し,接合温度の上昇とともに成長した。接合強度もそれにともない増加したが,3種のフィラの中ではCu-25%Mnフィラを用いた場合に高い接合強度が得られた。 3.従来フィラを用いた接合条件の検討 Ag-28%CuフィラおよびCu-35%Znフィラを用いて高クロム鋳鉄と鋼の接合実験を行った。接合温度をJISに規定されている温度よりも高くして1273K以上にすると,いずれの場合も鋳鉄側から合金相が晶出し,接合強度も増加した。しかし,Cu-35%Znフィラでは温度を高くするとZnの蒸発に起因した接合不良が生じた。
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