研究課題/領域番号 |
09555231
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
奥山 喜久夫 広島大学, 工学部, 教授 (00101197)
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研究分担者 |
大島 賢太郎 花王(株), 生産技術開発研究所, 研究員
島田 学 広島大学, 工学部, 助教授 (70178953)
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キーワード | 微粒子材料 / エアロゾルプロセス / 凝集粒子 / 焼結 / 酸化チタン粒子 / CVD / 一次粒子径 / 核生成 |
研究概要 |
粒径が1μm以下の微粒子材料を気相分散状態で製造する気相法(エアロゾルプロセス)は、既に工業的に重要な技術となっている。気相法は、機能性の高い多成分系微粒子材料の製造に適している反面、産業界で望まれている微粒子を安価に製造するためのスケールアップは現在非常に困難である。そこで本研究では、微粒子の科学・技術に基づくプロセス工学的アプローチによりこの問題を解決することを目的とした。本年度の主な研究内容と成果は、以下の通りである。 1)壁面温度分布の制御できる微粒子製造用の反応装置を製作し、反応器壁面および内部温度分布を測定した。さらに反応器内のガラスの速度分布と温度分布を数値シミュレーションプログラムにより解析することで、反応器内での粒子生成を支配するこれらの分布を理論的に評価できることを確認した。 2)チタンの金属アルコキシド蒸気をキャリアガスとともに反応装置に導入して、酸化チタン微粒子の製造実験を行った。製造された微粒子の凝集状態、凝集粒子径、一次粒子径の分布をエアロゾル計測技術と電子顕微鏡で測定し、製造された粒子の性状の、反応温度、キャリアガス流量、原料蒸気濃度などの違いによる複雑な変化を実験的に明らかにした。 3)反応器内で生じる、反応生成物の過飽和雰囲気の形成、モノマーからクラスターを経て粒子が生成される凝集成長現象、一次粒子の焼結・成長による凝集粒子の形状変化、粒子の非等温場での輸送を考慮して、粒子製造過程を記述する動力学方程式モデルを導いた。これを数値計算によって解析したところ、実験結果を良く説明できることがわかり、次年度以降検討する予定の、他の原料ガスによる粒子製造、製造条件と生成粒子の性状との関係の定量的評価、反応器のスケールアップ特性に関して、有用な知見が得られた。
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