研究課題/領域番号 |
09555232
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
山本 英夫 創価大学, 工学部, 教授 (50107554)
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研究分担者 |
細川 俊介 (株)増田研究所開発センター, 所長
松山 達 創価大学, 工学部, 講師 (40247284)
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キーワード | ディーゼルエンジンの排ガス処理 / 放電処理 / 煤粒子の酸化 / セラミックフィルター / 非対称膜 |
研究概要 |
I.排ガス処理用の高性能フィルターの作成 AlBr_3/O_2系反応ガスを用いてアルミナの超微粒子を生成させ、静電成膜法(EFCM)により微細孔を有する非対称膜のセラミックフィルターを作成した。母材の多孔質管セラミックとしては三井研削(株)のADI(細孔径:1.6ミクロン)を用いたが、その外表面に孔径0.15ミクロン、薄膜20ミクロンの微細孔薄膜を形成できた。また、その空隙率は90%以上と推測され、薄膜形成による圧力損失の増加はほとんど無視できた。なお、薄膜の微細孔および膜厚の制御は反応ガス濃度、温度、滞留時間でうまく制御できることが示唆された。 II.作成した高性能フィルターの煤粒子捕集性能 モデル排ガスとしてブタンガスの不完全燃焼ガスを用いて、作成した高性能フィルターの集塵性能を検討した。モデル排ガス中の煤粒子の一次粒子径は数10ナノメータであったが、実際はサブミクロンの凝集体を形成しており、本フィルターで100%捕集されることが確認できた。 III.フィルター表面に捕集された煤粒子の常温酸化 作成した高性能フィルターの外表面に電極をコイル状に巻き、管内中心部に棒状電極を設置して、両電極間に高周波高電圧(10kHz、10kV)を印加しSPCP放電を発生させた。その結果、セラミックフィルター外表面に堆積した煤粒子は空気雰囲気下で、低温(100℃程度)で酸化した。これにより、煤粒子を含む排ガスの常温処理が可能であり、来年度行う、ガス状汚染物質との同時処理の可能性が示唆された。
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