研究課題/領域番号 |
09555240
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
足立 元明 大阪府立大学, 先端科学研究所, 講師 (40100177)
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研究分担者 |
藤井 敏昭 荏原総合研究所, UV/光電子利用技術開発室, 室長
奥山 喜久夫 広島大学, 工学部, 教授 (00101197)
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キーワード | 減圧CVD / 薄膜 / イオンクラスター / UV励起 / 光電子放出 / イオン化 / TEOS / 無発塵 |
研究概要 |
本研究の目的は、申請者たちが提案した全く新しいCVD成膜法「イオン化成膜法」を用いた微粒子発生を伴わない「無発塵CVD成膜装置」の試作およびその評価である。本年度は、「無発塵CVD成膜装置」とその心臓部である光電子放出材の開発および発生微粒子評価装置を作成した。分担者である荏原総合研究所、藤井の技術支援を受けながら大阪府立大学、足立が装置設計を行い、大阪府立大学生産技術センターで「無発塵CVD成膜装置」および真空システムを作成した。試作装置は、半導体産業で一般的なCold Wall式減圧CVD装置とし、TEOS/O_3を原料ガスとした原料流量〜100SCCM、圧力数十〜数torr、基板温度〜800℃を設計値とした。試作装置の真空漏れ試験、ガス流入時の到達圧力および基板到達温度を調べたところ、これらの値はいずれも設計値を満足した。荏原総合研究所の藤井は、UV/光電子放出材の試作および1〜50torrの減圧場で光電子放出量の測定を金、亜鉛など数種類の材料に関して行なった。現在のところ、金蒸着膜が、最も安定した放出材である。しかし、得られた放出電流値が亜鉛等の他の材料に比べ低いため、引き続き材料および照射UVの最適波長の検討を行っている。分担者の広島大学、奥山は、減圧場で発生する微粒子のエアロゾル静電粒径測定を行うため、10torr対応のエアロゾル静電粒径測定装置の開発を行った。現在、測定精度をPolystylen Latex粒子を用いて評価している。0.1μm粒子を用いた100torrでの結果は、減圧場で問題となる粒子のブラウン拡散の影響が、1%以下であることを示した。
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