研究課題/領域番号 |
09555263
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
工業分析化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡崎 敏 京都大学, 工学研究科, 教授 (40025383)
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研究分担者 |
森下 富士夫 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30026281)
長村 俊彦 (株)ユニソク, 科学機器開発研究所, 所長
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | TOF質量分析 / TOF表面局所分析 / レーザー励起イオン化 / イオンビーム励起 / STM複合TOF / イオン脱離 |
研究概要 |
本研究では、超高感度かつ超高分解能で測定可能なナノ領域測定用TOF質量分析計を開発して、これを多機能超高真空走査トンネル分光装置(UHV-STS/STM)にオンライン結合することにより、材料表面のナノ局所場における原子・分子レベルでの化学組成分析、化学構造分析、化学状態分析が可能なTOF表面局所分析装置の開発を目的として研究をすすめた。 初年度は、STM複合TOF質量分析装置の開発を中心に検討をすすめ、改良を重ねた後、装置を構築できた。次年度には、小型パルスイオン源を導入して、イオンビーム励起離脱によるTOF質量分析法について検討した。また、試料表面にパルスレーザーを照射するレーザーアシストイオン化法が可能な装置構成についても、検討の上構築した。 特にその際、STM測定においては、バイアス電圧を広範囲に変化させて、試料-探針間の距離と電流の関係を測定して基礎データを収得した。また、レーザー励起法においては、YAGレーザーの3倍高調波を針先に集光するように入射させTOF検出器により、試料面より脱離するイオンの強度とレーザーパルス強度の関係を測定した。さらに、これらに基づいて、STM探針のバイアス電圧、電流をパラメータとして、レーザーパルスによる脱離イオン強度の相関を求め、各種材料に即した効率的イオン化法に関して一定の知見を得た。 現在、TOF検出器の検出効率を挙げるため集束電場の構造を改良して最適条件を求め、検出感度の改善を図るとともに、探針を二次元的に走査して脱離イオンの分布を画像化する実験を行いつつある。
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