研究課題/領域番号 |
09555294
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高井 光男 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50002019)
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研究分担者 |
田島 健次 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00271643)
藤原 政司 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30229075)
柴 肇一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60241303)
惠良田 知樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30213581)
棟方 正信 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50261326)
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キーワード | 鮭皮コラーゲン / イカ甲キチン / 代用皮膚 / 手漉き抄紙 / 連続抄紙機試作 / 上下リザーバー / 無終端ベルト |
研究概要 |
平成9年度は、水中離解したイカ甲キチンホモジネートから減圧下で均質な手漉きイカキチンシ一トを調製し、これにアテロ化鮭皮コラーゲンをラミネートすることにより代用皮膚試料を作製した。また、この代用皮膚はヒト真皮由来の皮膚細胞の接着力、増殖力に優れた高性能代用皮膚材料として利用できることを確認した。 平成10年度は、特殊な手漉技術を必要としない連続抄紙機の試作を行った。 この抄紙機の機構上の特徴をまとめると次のようになる。(1)上下一対の無終端ベルトが先導部に向かって間隔が絞られるように配置されている。これにイカキチンを含む原料液を一対の上下リザーバーで挟み、保持した状態で供給し、上下無終端ベルトによって上下リザーバーと一緒に吸引・圧延・乾燥して水分を分離・除去する。(2)上下のリザーバーに多孔質(150#)のナイロン織布を使用している。また上部リザーバーに綿布(ガーゼ)やレーヨン繊維不織布を用いると、キチンが接着した複合紙が出来る。(3)上下のポリエステル製無終端ベルトから構成されている。(4)脱水用の吸引プレートを備えている。(5)本抄紙機の抄紙能力は50cml/min.、抄紙幅16cm、抄紙長20mで巻取りボビンでのキチン紙の平均湿度が40%以下で連続抄紙出来る。(6)一度巻き上げたイカキチン紙を最終行程のローラーを通してアテロ化鮭皮コラーゲンをラミネートする。本抄紙機は試料が極少量(5g)でもバインダーや有機溶剤を用いることなく抄紙可能である。
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