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1997 年度 実績報告書

船体構造の損傷モニタリングセンサーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 09555305
研究機関広島大学

研究代表者

藤本 由紀夫  広島大学, 工学部, 教授 (60136140)

研究分担者 濱田 邦裕  広島大学, 工学部, 助手 (40294540)
新宅 英司  広島大学, 工学部, 助教授 (50263728)
キーワード疲労 / モニタリング / 犠牲試験片 / 船体構造 / 損傷予知 / センサー
研究概要

構造物の疲労損傷予知モニタリングのための犠牲試験片を開発した。犠牲試験片とは、構造物に設置した場合、構造物よりも十分早期に疲労損傷が発生するように工夫した小型の疲労試験片である。犠牲試験片に生じた損傷から,構造物の疲労損傷時期を予測することを目的とする。提案した犠牲試験片の本体は、中央に人工亀裂を有する薄板平板である。本体は長さ60mm,幅10mm、厚さ0.25mmで、構造物と同じ材料から作製してある。人工亀裂を含む中央部は非常に薄いテフロンフィルムで巻き,その後、全体を2枚の透明エポキシ樹脂薄板に挟んで接着してある。完成後の犠牲試験片厚さは約1mmである。これを構造部材のホットスポット近傍に接着して使用する。モニタリングは現場顕微鏡などを用いて,透明樹脂の上から亀裂を観察することで行う。
開発した犠牲試験片は、平板試験片および切欠き試験片,および溶接継手に設置し,軸荷重下て疲労試験を行った。実験の結果,提案した犠牲試験片は安定した疲労特性を示すことが明らかになった。得られた主な結果は次のようである。
1)完全両振りの軸力疲労試験において,犠牲試験片は座屈や剥離を生じない。
2)犠牲試験片の応力集中率は亀裂発生に対して約6程度あり、応力集中率がこれ以下の場所に設置すれば寿命予知に適用できる。
3)試作した犠牲試験片は,亀裂発生から破断に至るまでの十分長いモニタリング期間を有する。
なお本犠牲試験片は,「構造物の疲労損傷予知モニタリングのための犠牲試験片」という名称で特許公開されている(特開平09-304240号)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 藤本由紀夫: "構造物の疲労損傷予知のための犠牲試験片の開発" 日本造船学会論文集. 182号. 705-713 (1997)

  • [文献書誌] Fujimoto,Y.: "Inspection Planning of Fatigue Deteriorating Structures Using Genetic Algorithm" 日本造船学会論文集. 182号. 729-739 (1997)

  • [文献書誌] 新宅英司: "ロボットによる製品の工作精度計測に関する研究" 西部造船会々報. 94号. 195-204 (1997)

  • [文献書誌] Fujimoto,Y.: "Development of Sacrificial Speclmen for Fatigue Damage Prediction of Structures" 8th Int.Offshore & Polar Eng.Conf.(発表予定). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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