研究課題/領域番号 |
09555315
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
板倉 賢一 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (20168298)
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研究分担者 |
佐藤 一彦 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (30002009)
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キーワード | ボーリング / ボーリングマシン / AE / アコースティック・エミッション / 機械量データ / 検層 / ロギング / 可視化 |
研究概要 |
本年度の計画に従い、ボーリング・ビット位置でのAE(岩盤切削音)とマシンの機械量データを計測、記録するためのハードウェア・システムの設計、製作、ならびに主要なソフトウェアの開発を行なった。ハードウェア部は、ビット位置トルク、推力、AE信号検出部、それに続く信号増幅、伝送回路部、ロッド内信号伝送中継システム部、削孔マシン本体の削孔回転数、ストローク検出部、全データの受信、記録部から成るシステムを想定している。本年度は特に、ビット位置でのAE信号並びにトルク、推力データが地層不連続面の検出に有効である事を確認するために、室内基礎実験を行った。また、小口径ボーリング用信号伝送システムについて検討した。 1、既存のボーリング・マシンのビット位置近傍に、トルク、推力検出用の歪みゲージ、ならびに回転軸方向、回転方向に感度を持つ小型加速度計を2個取り付け、き裂を有する岩石の削孔試験を行った。その結果、岩石の破砕面を重ね合わせただけのわずかなき裂であっても、その箇所にビットが達するといずれのデータにも変化が見られ、充分不連続面の検出が可能であることが確認された。 2、ボーリング・ロッド内での信号伝送方法を検討するために、水を満たした管内で、FM電波探知距離を測定した。その結果、アンテナ出力約2mWの発信器では、送受信アンテナ距離が25cm以内であれば受信可能であることがわかった。これにより、ビット位置の4チャンネルの信号をFM電波で発信し、ロッド内にアンテナを装備することで、信号伝送が可能であることを確認した。また、並行して光通信(RS232C)による方法も検討するため、信号伝送回路を設計、製作した。 3、各種機械量データならびにAEデータからニューラル・ネットワークを用いて不連続面を検出し、地層構造を推定、3次元表示するまでの手法を開発した。
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