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1998 年度 実績報告書

イネ胚乳高分子量タンパク質の同定と胚乳中C^4光合成経路関係遺伝子の発現解析

研究課題

研究課題/領域番号 09556001
研究機関山形大学

研究代表者

笹原 健夫  山形大学, 農学部, 教授 (20005606)

研究分担者 阿部 利徳  山形大学, 農学部, 助教授 (80202670)
キーワードイネ / 高分子量タンパク質 / 二次電気泳動 / アミノ酸シークエンス
研究概要

イネ胚乳にはグルテリン、プロラミン及びグロブリン以外に二元電気泳動によって分離しすると40以上のタンパク質が認められている。これらのタンパク質のうち、40kda以上で、既知のWxタンパク質やピルビン酸リン酸ジキナーゼ以外の12個のタンパク質スポットにつきアミノ酸シークエンスによって同定を試み、それらのタンパク質の機能を推定した。二次元電気泳動で分離したタンパク質はゲルから切り出し、エレクトロエルーションによってタンパク質を精製し、V8プロテアーゼによってポリペプチドに断片化してから、クリーブランド法によってペプチドマッピングを行い、PVDF膜にブロッティングしアミノ酸シークエンサによってアミノ酸配列を分析した。またN末端アミノ酸配列についても二次元電気泳動後、PVDF膜にブロッティングアミノ酸配列を調べた。その結果、8種のタンパク質で既知のタンパク質と高いホモロジーが得られた。3種のタンパク質(74kDa、70kDa及び67kDa)はヒートタンパク質と推定された。6種のタンパク質はデンプン合成及び解糖に関わる酵素であった。すなわち枝切り酵素(96kDa)、ホスホグリセリン酸ムターゼ(69kDa)、エノラーゼ(57kDa)、D-キシルロースリダクターゼ(54kDa)、UDP-グルコースピロホスホリラーゼ(51kDa)、及びリンゴ酸デヒドロゲナーゼ(45kDa)である。3種のタンパク質については既知のタンパク質とのホモロジーは認められず、同定することはできなかった。以上のことより、葉から胚乳に転流してきたショ糖は一方はデンプン合成に回り、一方は解糖系に入り代謝されることが推察される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Gusti R.S.et al.: "Genetic Analysis of high molecular weight proteins in rice (Oryza sativa L) endosperm" Crop Science. 37. 1177-1180 (1997)

  • [文献書誌] イグスティ R.S.ら: "イネ胚乳におけるエノラーゼの特性と発現" 育種学雑誌. 47(別2). 302 (1997)

  • [文献書誌] イグスティ R.S.ら: "イネ種子胚乳中に存在する高分子量タンパク質・酵素の解析" 育種学雑誌. 48(別2). 311 (1998)

  • [文献書誌] Gusti R.S.et al.: "Identification and microsequence analysis of high molecular weight proteins in endosperm of the rice seed." Journal of Plant physiology. 154. (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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