研究課題/領域番号 |
09556019
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
山形 秀夫 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (20023468)
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研究分担者 |
小島 正樹 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (90277252)
太田 敏博 東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (10266893)
岩佐 進 武田薬品工業(株), DDS研究所, 主席研究員
鵜高 重三 東京農業大学, 農学部, 教授 (70023463)
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キーワード | 抗体Fab′断片 / Bacillus brevis / 宿主ベクター系 / プロモーター / SD配列 / シグナルペプチド / 分泌生産 |
研究概要 |
これまでの各種宿主ベクター系による抗体生産例は用いられた宿主、ベクター、シグナルペプチド等が様々であり、それらの生産効率の差が何に起因するのか判定できない。そこで大腸菌において高効率に生産されたヒト腫瘍抗原に対するヒト化マウスIgG1Fab′断片の遺伝子をBacillus brevis発現分泌ベクターに導入して、既にB.brevisにおいて発現に成功している抗ヒトウロキナーゼIgG1Fab′との生産効率の比較を行った。現在までに構築した抗ヒト腫瘍抗原IgG1Fab′発現分泌ベクターにおいては転写開始領域のみがB.brevis由来のものであり、翻訳開始領域及びシグナルペプチドは大腸菌由来のものである。それにも関らず、抗ヒト腫瘍抗原IgG1Fab′は抗ヒトウロキナーゼIgG1Fab′より数倍高い生産効率を示した。現在、翻訳開始領域及びシグナルペプチドをB.brevis由来のものと置換することにより一層高い生産効率が得られるか否か、また二つのFab′のアミノ酸配列のどのような違いが生産効率の差の原因となっているかを解析しつつある。さらに二つのFab′の立体構造にどのような差があるかを調べるため、抗ヒトウロキナーゼIgG1Fab′の立体構造予測を行った。一方ではB.brevisにおける遺伝子操作の能率を高めるため、B.brevisの形質転換法の改良を行い、以前の方法と比べて約20倍高い形質転換効率を得ることに成功した。また、B.brevisにおけるヒト遺伝子発現について、その産物のアミノ酸配列との相関性に関する情報を蓄積するため、ヒトインターロイキン2、成長ホルモン及びエリスロポイエチンのB.brevisによる生産を行った。
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