研究概要 |
個葉・群落レベルのガス交換過程と分光放射特性モニタリング 滋賀県南部に位置する桐生水文試験地、兵庫県南部の赤穂試験地を観測フィールドとして設定した。桐生試験地のサイト周辺は平均樹高17mのヒノキ人工材で高さ25mの観測用タワーが設置されており、定期的な乱流変動法にるガス交換フラックスや、放射環境を含む微気象の継続観測が進められている(科研費特別推進研究、一般(A)、05404012の助成を受けた)。赤穂試験地は平均樹高4mの常緑広葉樹林で、6mの観測櫓設置されている。1993年から可搬型光合成蒸散量測定装置、スーパーポロメーター等を用いた個葉レベルのガス交換過程に関する観測が定期的に行われている。開葉期の5月中旬までに観測設備を整え、観測を開始した。個葉レベルでの観測項目は、H_2O/CO_2フラックス、気孔コンダクタンス,葉面水分ポテンシャル,葉緑素量,δ^3C,分光放射特性,群落レベルでの観測項目は,H_2O/CO_2フラックス、群落コンダクタクス,群落の構造(LAI、葉面角度の分布),群落レベルの分光放射特性,一般気象要素(日射量、純放射量、PAR、風速、気温、湿度)であった。 観測データの整理と問題点の抽出 研究グループ全員で、データ検討会を持ち、データの一次処理を行った。これによって平成10年度にむけて観測体制の改良点を抽出した。また、〔リモートセンシングデータ(分光放射特性、表面温度など)〕-〔生理・生態学的特性関係〕のモデリングに関し、たたき台となるコンセプチュアルモデルを検討した。
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