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1998 年度 実績報告書

植主の生理生態学的情報抽出のためのリモートセンシングテンタ利用に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09556031
研究機関京都大学

研究代表者

大手 信人  京都大学, 農学研究科, 助教授 (10233199)

研究分担者 小林 達明  千葉大学, 園芸学部, 助教授 (40178322)
森本 幸裕  大阪府立大学, 農学部, 教授 (40141501)
小杉 緑子  京都大学, 農学研究科, 助手 (90293919)
武田 博清  京都大学, 農学研究科, 教授 (60109048)
キーワード植生リモートセンシング / 分光反射特性 / 光合成 / 蒸散 / 気孔コンダクタンス / 群落コンダクタンス / 可視・近赤外域 / 熱赤外域
研究概要

個葉・群落レベルのガス交換過程と分光放射特性モニタリング
桐生水文試験地、赤穂試験地において,個葉・群落レベルでCO_2/H_2O交換量の観測を実施した。桐生試験地には平均樹高17mのヒノキ人工林で高さ25mの観測用タワーが設置されており、定期的な乱流変動法によるガス交換量の継続観測が進められている。赤穂試験地は平均樹高4mの常緑広葉樹林で、光合成蒸散量測定装置(Licor Li-6400)、スーパーポロメーター等を用いた個葉レベルの観測が定期的に行われている。これによって,赤穂試験地に関しては,群落樹冠構造の影響を考慮したCO_2/H_2Oフランクスのシミュレーションモデルが構築された。モデルは,林内の放射環境,フランクスの鉛直分布を計算することができる。また,桐生試験地のに関しては,ビッグリーフ型の樹冠一層モデルが構築され,長期の蒸散量やCO_2の吸収量が算定できるようになった。どちらのモデルもコンダクタンスモデルと光合成生化学モデルを組み込んでおり,放射環境に対するレスポンスを再現できる機能を持っている。
植物の生理・生態学的反応と分光反射特性の関係についての実験
個葉レベルで分光放射特性と葉の生理特性の関係を明らかにするために,Li-6400と分光放射計を用い,常緑広葉樹を用いた室内実験を行った。この結果,分光放射計の測定によって得られるNDVIは,光合成速度とは一対一の単純な関係にはならず,個葉レベルでもリアルタイムの光合成活性を把握するためには,可視・近赤外行きのリモートセンシングで得られる情報に加えて,熱赤外域のリモートセンシングで得られる葉面温度等の付加的な情報が必要であることが示唆された。植物体に水ストレスを与えた実験では,従来知られている,レッドエッジのブルーシフトが確かに測定された。これが生じる原因は,これまでいわれてきているように,クロロフィル密度の減少等によるものではなく,葉構造内の水分減少の結果,光学的に光の吸収・散乱の特性が変化するためであることが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kosugi,Y.et al.: "Determining factors of ranges of Water-use efficiency,net assimilation nugfg" J.Japan Soc.Hyolrol & Water Roseur. 10(1). 32-43 (1997)

  • [文献書誌] Kosugi,Y.et al.: "Characteristics of CO_2 and H_2O Fluxes of leaves of Trees under" J.Japan Sco.Reveget.Tech. 22(3). 168-180 (1997)

  • [文献書誌] Kosugi,Y.et al.: "Differences between decidueus and everaveen broad-leaf trees" J.Japan Soc.Reveget.Tech. 22(4). 205-215 (1997)

  • [文献書誌] 田中克典 他: "植物群落-大気開のCO_2フラックスモデルと人工樹林上のCO_2フラックス" 日本生態学会誌. 48. 265-286 (1998)

  • [文献書誌] 國友淳子 他: "分光反射特性による毛烏素沙地植物群落の生育診断" 日本造園学会誌. 61(5). 577-580 (1998)

  • [文献書誌] 大手信人・小杉緑子: "環境の保全と計画" 京都造形芸術大学編、角川書店(印刷中), (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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