研究課題/領域番号 |
09556054
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
笹尾 彰 東京農工大学, 農学部, 教授 (70032993)
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研究分担者 |
酒井 憲司 東京農工大学, 農学部, 助教授 (40192083)
澁澤 栄 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助教授 (50149465)
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キーワード | 精密圃場管理 / 圃場マッピング / サンプリングサイズ / 時空間変動 |
研究概要 |
本研究では、精密圃場管理という新しい農法に注目し、その精密圃場管理の中核の一つは土壌パラメータのセンシングとマッピングである。そこで、日本の畑と水田における土壌パラメータの時空間変動の解明とマッピング技術の確立のために、さらに、精密圃場管理の基礎とする最適なサンプリングサイズを見出すために、畑と水田における土壌の硝酸態窒素(NO3-N)、電気伝導度(EC)及びpHという三つのパラメータの時空間変動を調査し、比較した。 その結果、畑の早期の肥料不足と追肥によって引き起こされたNO3-Nの激しい変動が見られると同時に、その変動は作物の行列に沿う方向(以下縦方向という)と作物の行列に垂直な方向(以下横方向という)の間に顕著な差異のないことも明らかになった。また、トウモロコシを収穫してから、平均値の上昇に伴い、変動も再び大きくなった。この結果によって、播種する前に畑をマッピングする必要があり、作物の成長中に土壌の状態に応じて追肥をやる必要性があることも分かった。一方、土壌が深くなるほどNO3-Nの含有量が増えていくという従来の結論を示したほかに、水田の縦方向と横方向の間に顕著な差異のあることが明らかになった。この結果は水田における精密圃場管理の基礎になると思われる。
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